く描いた画家に、日本でも人気の高い、クロード・モネがいます。彼はパリ生まれですが、ノルマンディーの港町、ル・アーブル(Le Havre)で育ち、そこで印象派画家の特徴である、”屋外(の光)で描く”ことを身につけました。
”印象派”という言葉の元になった作品「印象・日の出」は、このル・アーブルの港の日の出をモチーフに描いたと言われています。
途中立ち寄った、ルーアンにも、彼が繰り返し何度も描いた大聖堂がありますし、ノルマンディーの海岸沿いは、オンフルール、トゥルーヴィル、エトルタなど、彼の絵のモチーフとなった場所や町が多数。
ここは温暖な気候ですが(でも、我が家の旅行中は寒波で寒かった〜!!)、雨が多く、天気が刻々と変わります。まぶしいほど日がさしたかと思えばどんよりと雨雲が立ちこめ、急に雨が降り・・・。
雲間から地上に指す神々しい光「天国の階段・天使のはしご」が、毎日1回は見られました。


常に青空と黒雲が同居しているような、不思議な空模様・・・もちろん、その空模様を映す海岸も、表情を変えていきます。
そんな光と影に溢れた、表情豊かな地域だからこそ、モネのような光と色を操る画家が生まれたのかもしれません。

ノルマンディーを移動中の車窓の景色は、美しい海岸線の他、多くが畑。
青く揺れる緑の小麦畑と、交互に一面黄色い菜の花畑、そして所々に白い花咲くリンゴ畑と牛がのんびりたむろう牧草地・・・。
そんなノルマンディー・ジベルニー村(Giverny)は、そのモネが42歳の時に移り住んで以後、86歳で亡くなるまでを過ごした場所です。代表作である一連の”睡蓮”の作品や、日本庭園風の”太鼓橋”は、このジベルニーの彼の家の庭で描かれました。
花の咲く季節のみ(4月1日〜11月1日)、このモネの家と庭が一般公開されています。すぐ近くには、こじんまりした「印象派美術館」があります。

それ以外は、ノルマンディーに点在する他の村と同じような、小さな小さな集落です。メインの道が一本通っているだけで、特別大きなお店もなく、モネのお墓もあるこじんまりした教会と民家とリンゴ畑があるだけ・・・。「モネ」で商売しているのだろう、と期待せずに訪れたのですが、思っていたよりずっと素朴で、花で満ちあふれた素敵な村でした
ちなみに、ノルマンディーの小さな村は、他に、「地球の歩き方」にも載っていた「フランスの美しい村」に認定されている、というヴブロン・アンノージュ(Beuvron-en-Auge)という所にも行きました。
シードル(リンゴ酒)街道沿い、というツアー商売に組み込みやすいルートのせいか、不便な場所にもかかわらず、日本人観光客がたくさんいてビックリ。。。
しかし、花の季節の割に、特に庭の手入れが行き届いた民家もなく、すでに観光地化され、スレてしまっている感あり・・・で、かなりガッカリ。
お土産はバカ高く、カフェも愛想がない上、やはり高い。。。雑誌「フィガロ」日本版の表紙にもなったことがあるようで、それが店頭に飾られていたり、で、素朴な現地らしさはありませんでした。
それに比べると、ジベルニーは、パリから西に80キロほど、1時間ほどで来ることのできる場所ですが、交通の便が悪く、平日だったせいか、それほど混雑もありませんでした。


人生で、これほど花が咲き乱れている光景を、私は見たことがありません。
人間は10万色を見分ける能力を持っている、と本で読んだことがありますが、彼が「水の庭」「花の庭」で表現しようとした、”色のパレット”は、それこそそんな限界を試そうとしているかのよう。今も10名程の庭師が手入れをしているそうです。眼前に広がる庭や池は、モネの絵そのものを見ているようでした。




家は、壁の色から「ピンク・ハウス」と言われていますが、中は彼のコレクションである浮世絵や陶器と、洋式の家具やラブリーな優しい壁の色が見事にマ
ッチしている、不思議な空間でした。↓ジヴェルニー・モネの庭のHP
http://www.fondation-monet.fr/jp/
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